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by a_roofbeam

母親が教えてくれた2つの重要なこと

その1
『君死にたまふことなかれ』

母親はぼくが寝付くときに、子守唄代わりにいろいろな詩を朗読してくれた。(もちろん子守唄も歌ってくれたが)

啄木とか光太郎とか、そういった有名ドコロの詩の中でも一番ぼくの心に染み付いたのが、

与謝野晶子の『君死にたまふことなかれ』だった。

子供心にとってもラディカルでファンキーで、かつしんみりする。

旅順の城が落ちるかどうかなんてどうでもいい、

という姿勢は40近くになってもまだぼくの奥底に染み付いた基本理念である。

天皇が実際前線になんか行かねえだろ、という子どもじみた屁理屈もぼくにはとても素直に受け入れられた。

あなたが生きていればいい。

ぼくはサヨクでもウヨクでもないが、いつでもぼくの心には枕もとでこの詩を朗読してくれる母親の声と姿がある。

あなたが生きていればいい。


その2
スパゲッティーは啜って食べるな。

母親は外国に行ったことはない。パスポートを作ったこともない。(あたりまえか)

だけど、スパゲッティーやスープをすすって(音を立てて)食べることは小さな頃からうるさく注意された。

「パスタ」なんて言葉はなかった時代だが、

「スパゲッティーは啜らねでフォークさまいで食え」

「スープばズルズル飲むな。すっと口の中さ流し込め」


とうるさく言われた。ぼくが理解できないでいると、太宰の『斜陽』を持ってきて冒頭の部分をぼくに読ませ、こう飲め、と言われた。

そのせいで未だにぼくは肉を切ってからフォークは右手に持ち替えるし、寿司を食べるときは箸はけして使わない。

まあ、一番印象に残ってるのは庭で「おしっこ」する「お母さま」だが、、

日本ではスパゲティーやスープををズルズル啜って食べる人が多いし、箸で食べるパスタを売りにしてる店もあるくらいだ。

だけど、海外ではとても受け入れられる行為でないことを知っていたほうがいいと思う。

LOVE AND PEACE (#゚Д゚)
by a_roofbeam | 2013-11-14 21:58 |