dust my broom

ブログパーツ
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
外部リンク
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
画像一覧

<   2011年 04月 ( 2 )   > この月の画像一覧


ねこの話

この話はいつかどこかに書き留めておこうと思っていたし、実はどこかに一度書いたような気もするのだが、以前のブログまでさかのぼってみてもそんな記事はなかった。

ぼくは元来霊感やら心霊現象といったものを信じていない(というか怖くて信じたくない)。
だけどこれまでの人生で2回ほど、どうしても説明のつかない出来事があった。その一つが、今から書き留める、ねこの話です。


もう、4年か5年前のこと。ぼくは以前の仕事で毎日営業車で和歌山を回っていた。ライトバンに建築用の工具や資材をたくさん積み、顧客や現場を訪問する日々だった。
その日、ぼくは南紀は田辺市周辺を回っていた。とても真面目な営業員だったぼくは、しばしば道の傍らに車を停めて、より良い活動のための昼寝を行っていた。その日の昼寝場所は奇絶峡というちょっとした景勝地の広い路肩だった。
(ちなみに、この奇絶峡は岩山なんだけど、あまりにも寝過ぎたスラブという感じで、クライマーをときめかせるものではない。)
うつらうつら、目を覚ましたぼくはすぐ近いところで猫が鳴くのを聞いた。子猫のようだ。あまり近くで聞こえたので、車から降りて床下や周囲を確認したが、子猫は見当たらなかった。
その時点ではさほど気にもとめず、真面目な営業活動に戻ることにして車を走らせた。
しばらくして、走っている車の中からまた子猫の声が数回したのでとびきり驚いた。

ああ、いつの間にか乗っちまったんだな。

そう考えて、近くのコンビニに止めた。コンビニの駐車場で、意を決して後部座席と荷室を調べてみようとドアを開けたが、その数分後、コンビニの壁際を猫が素早く走り去って行くのに気づいた。

うわ、今度はいつの間にかおりてるよ。

ちょっとびっくりしたが、同時にものすごくほっとしたのを覚えている。コンビニでコーヒーや甘いものを買い、足りなかった休憩を再びむさぼると、ぼくはまた真面目な営業活動に戻ることにした。終わってみれば、ちょっとしたエピソードだったな。ねこを奇絶峡からファミマまで運んでしまったと。

走りだした車で、再び、子猫がはっきり三回鳴いたとき、ぼくは心底慌てふためいた。なにしろ、今でも覚えているがその声は、本当にクリアに、すぐ後ろで、はっきり鳴いてていた。
ぼくはまた車を広いところに停めて、今度は本当に決意して車の中のものを文字通りすべて外に出した。
たくさんの電動工具や資材の箱、書類のケースなんかをすべて外に並べ、さながら展示即売会でも始めそうな勢いだった。

だけど、猫なんていない。ほんとに、考えられるところは全て開けてみた。ジャッキが入ってるとこや車検証入れや物入れや、とにかく中には何もいないと確信できるまで徹底的に探した。当然ねこはいないし、生き物の気配もない。いた形跡もなければ、ねこのミイラもそこにはいなかった。

本当に釈然としない気持ちになった。怖いというよりは、釈然としないのだ。直感的に、あんな空耳ははっきり聞こえないと思うし、それが子猫の声というのもおかしい。なにより、実家でねこを買っていたぼくの感触では、あれは本当の子猫の声だ。
それまでの人生で、聞こえるはずのないものが聞こえる経験なんてなかった。なぜ、いま、子猫の声なんだろう?

まあ、とにかく車の中に本当のねこがいないことだけははっきりしたので、考えても仕方ないし、再び車を走らせた。もう、仕事を切り上げて帰るつもりで田辺の国道を走っていると、また。子猫がはっきり鳴いている。

ぼくはトヨタのディーラーに駆け込んだ。

すみません、なんだかねこが車の何処かに紛れ込んだようで、声がするんです。ちょっと調べてもらえないでしょうか?

そうとうに不思議な問い合わせだったと思うが、ディーラーマンは非常に感じよく真面目に取り合ってくれて、すぐにリフトアップして下回りをすべて点検してくれた。エンジンフードも見てもらった。結果、猫なんて見つからなかった。ぼくは車の中は全て点検したことを告げ、ほかになにか可能性があるか聞いてみたが、無いと思うという回答だった。
半ばあきらめに近いような気持ちで、ディーラーをあとにして、その先の入り口から高速に乗った。

しばらく高速を走っていると、走行音が大きくなっているにもかかわらず、やはり何度か子猫が鳴いた。

ぼくは、アクセルを踏み込み続けながら、ついに諦めたような境地に至った。その子猫を受け入れる気持ちになった。

よし、それなら、このまま一緒に帰ろう。西宮の俺の家まで一緒に行こう。君を受け入れよう。

なんだか不思議と気が楽になっていた。他のことを考える余裕も出てきた。
そして、それ以降、もう子猫が鳴くことは一切なかった。
今にいたるまで。

 * * * *

家に帰り、実家に電話してみたが、特にうちのねこには変わったところはないという。そもそも、今実家にいるねこはぼくが山形を離れてから飼いだしたやつなんで、ぼくのことなんか覚えているかも怪しいもんだ。
その日の前後で、特に不思議な事件や変わった出来事は何もおこらなかった。
ぼくにも何の変化もなかった。
次の日からも、同じ車で同じように顧客を回っては昼寝をしたが、車で子猫が鳴くわけがなかった。
その会社はしばらく後にやめてしまったが、車から猫のミイラが発見されることもついぞなかった。

あれは何の予兆でもないし、何かの気づきでもない。ただ、純粋にぼくの人生に不思議な感じだけを与えてくれた。
数年たった今でも、ひどく自然に、はっきりと聞こえた子猫の声を覚えている。
[PR]

by a_roofbeam | 2011-04-09 23:52 |

中津万象園 丸亀

c0195543_22502931.jpg

うどんツアーで、今回は丸亀に宿泊。
いやがる嫁に頼み込んで中津万象園にきてみたが、想像以上にすばらしかった。
庭園はとてもすばらしいもので、小さな美術館にもとてもよい絵があった。
一度は訪れる価値があります。

池の鴨をみて嫁のヒトコト。

ニヒルの不思議な旅みたいやな。





ニルスやろ、、
[PR]

by a_roofbeam | 2011-04-01 22:59 |